コード擬人化劇場

コード擬人化劇場

アメブロの過去記事を削除しましたが、アクセス数の多かった記事の中にこちらのブログで扱ってもいいかな、というものがありましたので編集して残しておきます。ダイアトニックコードの話です;

『ダイアトニック(セブンス)コード』は、音楽の音韻的構造を知る上で避けては通れない道です。むしろ、これだけ分かっていれば後はどうでもいいんじゃないかくらい大事です。

しかし大人の悪い癖といいますか、数ある理論書では説明に気合いが入り過ぎていて難しく感じてしまいます。こういうのも音楽理論の特徴ですよね……

ですがダイアトニックセブンスコードという理論を理解すると、理解する前の10倍は音楽が楽しくなる、と思います。ぼくなりに極力かんたんに解説してみました。どうぞ;

メジャースケール上のそれぞれの音から一個とびに4音積み重ねてできる7つのコードのことを、『メジャースケールのダイアトニックセブンスコード』と呼びます。

『ドミソシ』『レファラド』『ミソシレ』『ファラドミ』『ソシレファ』『ラドミソ』『シレファラ』

の7つです。Cメジャースケールだとそれぞれ、

『CM7』『Dm7』『Em7』『FM7』『G7』『Am7』『Bm7b5』

と呼ばれるコードとなります。
Dメジャースケールでは

『DM7』『Em7』『F#m7』『GM7』『A7』『Bm7』『C#m7b5』

で、Ebメジャースケールだと

『EbM7』『Fm7』『Gm7』『AbM7』『Bb7』『Cm7』『Dm7b5』

です。

このように文字にすると分かるように、まず大切なポイントが、「キーが変わってもコードの種類とその登場順は同じ」ということです。メジャースケールは12セットありますが、どれもお互いに平行移動しただけですので、相対的な音程の関係は12セットどれも同じということになるわけです。

ですから、ダイアトニックセブンスコードの話をする際、その位置と機能を表すために、ローマ数字を使って、

『IM7』『IIm7』『IIIm7』『IVM7』『V7』『VIm7』『VIIm7b5』

と表記することがあります。この辺から頭が痛くなってくるんですよね。でももう大丈夫でしょう。

また、これらダイアトニックセブンスコード達は、「その位置によって機能、というか、音楽的役割というか、曲の中での働きがある程度決まっている」ものなのです(大切なポイントその2)。これが理由で、「良いコード進行・定番のコード進行」というものと「悪いコード進行・あんまり感動しないコード進行」というものが出てくるのだと思われます。

僕がいつも思うのは、ちょうどベタなドラマの登場人物のようなものだということです。ではさらっと、その登場人物紹介をしてみましょう;

『IM7』…主役。物語は彼が居ることで始まり、彼がしめて終わる(ことが多い)。他のメンツは彼が活躍できる見せ場で登場できるようにサポートしているみたいなもの。『BLEACH』の一護。

『IIm7』…主役の仲間の不良キャラ。個性的で主役並みの求心力を持つが、『V7』が居るときは大人しく主役に助力する。基本が不良なので『VIm7』にも理解がある。悪ぶっていても憎めないキャラであり、そのため敵がいない。躁鬱の気があるのか、よく『II7』となって異常な明るさを見せるが、多くの場合すぐに我にかえって『IIm7』に戻る。『おれいも』の黒猫。

『IIIm7』…主役の兄弟・姉妹役。物語に対して主役なみの影響力を持つが、若さ故か感化されやすく、よく意識を乗っ取られて『III7』と化し、『VIm7』に助力する羽目となる。『タイバニ』のバーナビー。

『IVM7』…主役の仲間でヒロイン的存在。物語では初回からかなり重要な立場であり、シリーズ中盤などでは彼女が主役で進むストーリーも用意されるほど。『IIm7』と同じく敵の事情にも精通している。敵からも一目おかれているのでそこまで仲の悪いメンバーがいない。比較的明るめの性格な反面、『IVm』となって鬱に入ることも多いが、そこがグッとくる。主役よりも人気がある場合が多く、ファン投票などでは1位の常連である。『ハヤテのごとく!』のヒナギク。

『V7』…助演俳優。どんな状況からでも、彼の登場さえあれば『IM7』に見せ場を作ることができる。『IM7』とはタイプが異なるものの、物語上居なくてはならない影の実力者。『キャプテン翼』のみさきくん。

『VIm7』…敵のメインキャラ。『IM7』の世界観を全く真逆に変える力を持つ。しかし、よくある「悪役にもそれぞれ事情がある」的な回では『VI7』となってデレたり同情を誘う面を見せることがあり、その場合は相手役でも良き理解者である『IIm7』に心情を吐露することがある。『ドラゴンボール』のベジータ。

『VIIm7b5』…主役の仲間のワガママキャラ。『V7』と同じく『IM7』に見せ場を作ることができるが、性格がひねくれているので異次元の暗黒世界へのきっかけを作ってしまうこともある。『IM7』と全く違う性格をしているため、異色の威厳を放つ存在。『リボーン』の雲雀恭弥。

……以上、コードの機能や進行の傾向やアボイドノートの話をひっくるめて、二次元引用付きでお伝えしました。何のこっちゃ。

と、読み返してみると結局あんまり分からないじゃん、という感想。例えに出しましたコードの性格のポイントは「アボイドノート」「ドミナントモーション」「セカンダリードミナント」といったところですが、また機会があればお話しますね(投げ出した感)。

木曜a.k.a.まえのめり@48kHz


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